2006年6月のこびん

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<第0306号 2006年6月25日(日)>

       シュワーッ

         見た目になにもない
         透明な水のベッドから
         
         閉じ込められていた
         想いが解き放たれ
         
         それ以上になにもない
         大きな梅雨間の青空に
         
         まっすぐ
         ひたすらに
         
         はじけて昇る泡
         シュワーッ


   * 挿一輪 *

 何気ない透明な液体に、
 これほど強い勢いが封入されているなんて。
 
 炭酸の力でしょうか。
 サイダーでも、ビールでも、スパークリングワインでも。
 
 栓を開けると急に目覚め、
 開放されたかと思うような、
 喜びの音を上げて、あっというまに消えてしまいます。
 
 どこに行ったのかとふと見上げると、
 梅雨のあいまの青空が広がって。
 
 だれもが強い何かを秘めて、
 開放された瞬間に、
 より大きな空間を求めてゆきます。
 
 あなたのなかに秘められたもの。
 いったい何が封入されているのでしょうか?
 
 思いっきりはじけて立ち昇る時のために、
 しっかりと準備をしておきたいですね。


<第0305号 2006年6月18日(日)>

       ひとすじの

         小さな花に
         道端の花に
         通りすがりの花に
         
         気がついて
         目をとめたなら
         
         新しい明日を
         見つけられる
         
         あなたのこころに
         差し込んだ
         
         ひとすじの
         光


   * 挿一輪 *

 ほんとうに、わからないとき。
 ほんとうに、辛いとき。
 
 まわりのものが、なにも見えません。
 
 じっと、耐えて。
 ずっと、悩んで。
 
 ふと、気がつくと。
 こんなところに、いつのまにか、花が。
 
 もう大丈夫です。
 あなたのこころには、ひとすじの光が差して。
 
 いのちを、しっかりと、見つめることができます。
 その、小さなゆとりを、きっかけに。
 
 前を見て、新しい道をみつけてください。
 かならず、みつかりますから。


<第0304号 2006年6月11日(日)>

       挑戦

         道がある限り
         めざしてゆこう
         
         どんなに細く
         どんなに険しくても
         めざしてゆこう
         
         行き止まりで
         引き返してきても
         
         挑戦したことは
         無駄にはならない
         
         戻った地点は
         出発した地点と
         同じに見えても
         
         立っているあなたが
         まるで別のあなただから


   * 挿一輪 *

 不可能に見えても、挑戦する。
 
 やらないでその場にとどまるよりは、
 やってみることが大切です。
 
 もしも、失敗して、
 振り出しに戻ったとしても、
 あなた自身が違ってきます。
 
 いちばんいけないのは、
 失敗を恐れて挑戦をしないこと。
 
 たとえじっとしていても、
 変化から逃れることはできません。
 
 それならば、
 積極的に変化を求めてゆきましょう。
 
 もしかしたら、
 変わってゆくことが、
 あなた自身の本質を探してくれる、
 いちばんの近道かもしれませんから。


<第0303号 2006年6月4日(日)>

       展開の方向

         期限を切ることで
         幅は狭くなる
         
         期限を切ることで
         奥は深くなる
         
         掘り下げて
         掘り下げて
         どこまで行くのか
         
         はるかな地平線と同じ
         果てしなさが
         
         わたしのこころにも
         あることがわかる
         おどろき


   * 挿一輪 *

 はるかな地平線。
 はるかな水平線。
 
 見ていて気持ちがいいですね。
 無限の可能性があるように感じ、
 冒険心がかきたてられます。
 
 でも、逆に、
 その果てしない広がりが、
 とても不安に感じられたり、
 わたしの小ささを感じさせ、
 萎縮してしまうことがあります。
 
 
 広がりをずっと求めてゆけるときは、
 水平方向に目を向け、
 なにか別のものを感じ始めたら、
 一転して、
 垂直方向に目を向けてみませんか。
 
 そう、
 奥へ奥へと降りて行くのです。
 この奥への距離は、
 地平線や水平線の距離以上に、
 果てしないものがあります。
 
 おまけに、
 暗くてよく見渡せないことが多いのです。
 ただ、
 奥への探求の成果は、
 とても得がたいものがあります。
 
 なぜなら、
 わたしのこころのなかへと、
 降りてゆくからです。
 
 行き詰まりがあったとき、
 うまくゆかなかったとき、
 方向展開をして、
 奥へと降りてみてください。
 新しいわたしの発見につながります。
 
 
 でも、その切り替えの方法は?
 
 期限を切るのが一つの方法です。
 
 何日まで。
 あと何ヶ月の内に。
 
 すると、
 不思議に目が垂直方向に向いてきます。
 どんどん深く掘り下げて、
 何かをつかんだら。
 
 太陽の大きなエネルギーを浴びに、
 しっかりと上がってきてください。
 そして、
 はるか彼方に広がる、
 地平線をめざしてください。
 
 
 水平方向と垂直方向と。
 
 二つの展開を知っていれば、
 どんなときでも、
 わたしの生き方ができるはずです。



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