2006年8月のこびん

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<第0315号 2006年8月27日(日)>

       喪失

         ポロポロ
         ポロポロ
         毎日なにかが消えてゆく
         
         サラサラ
         サラサラ
         毎日なにかが流れてゆく
         
         目の前で
         おこっていることを
         まるで
         宝石の輝きのように
         
         うっとりと
         うなずきながら
         いのちは
         自分を壊してゆく


   * 挿一輪 *

 失うことは、とてもたやすいことです。
 目の前でおこることを、
 ただじっと見ていればいいからです。
 
 得ることは、努力が必要です。
 時には全身全霊を傾けます。
 ものすごいエネルギーを使います。
 
 だから、がんばりましょう、
 と、いうことではありません。
 
 
 失うものを、美しい宝石のように、
 ただうっとりと見ているならば、
 あなたが一歩近寄って、
 失わないように守ってみてください。
 
 新しいものを、全エネルギーを使って求めるより、
 ほんのわずかな行動で、
 大切なものを守ることができるからです。
 
 
 失うのは簡単です。
 でも、それをもう一度取り戻すことを考えたなら、
 なくす前に、守ってください。
 
 小さな行動の、
 小さな気遣いの、
 ひとつひとつの積み重ねで、
 あなたの持っている宝物を守る小さな努力で、
 新しい一つのものを得るよりも、
 どれだけたしかな生き方ができるのでしょうか。
 
 
 目新しいものに、すぐに気が惹かれます。
 自分より輝いているものに、目が奪われます。
 
 でも、
 あなたのなかには、あなただけの輝きがあります。
 それを、しっかりと、失わないように、守ること。
 
 守ることができるのは、
 たったひとり、あなた自身だけです。
 
 
 貴重な世界遺産を守るように、
 自分という、たしかないのちを、
 大切に大切に、守り続けてくださいね。
 
 わたしも、守ります。
 
 守り続けた同士で、
 いつかお互いの宝物を、そっと見たいものですね。


<第0314号 2006年8月20日(日)>

       あなたのかたち

         いちばん
         あなたらしい
         きょうが
         
         つみかさなって
         できた
         たったひとつの
         
         かたち


   * 挿一輪 *

 毎日毎日の積み重ねの結果が、いまのあなた自身。
 
 あらためて、ふりかえって、
 ステキなあなたになっていますか。
 
 もしも、嫌いなところがあっても、
 どうしようもないと、あきらめないでください。
 
 つみかさなって
 できた
 
 の、だから、
 
 あすから、
 好ましいかたちを、積み重ねてゆけばいいのです。
 
 たったひとつの、
 あなた、
 という、かたち。
 
 つくることができるのは、
 あなただけですから、
 じっくりと、
 ゆっくりと、
 最高の、あなたのかたちを、
 つくっていってくださいね。


<第0313号 2006年8月13日(日)>

       逃げること

         逃げることも
         必要なこと
         
         サッサ
         サッサ
         すぐに逃げて
         
         サッサ
         サッサ
         遠くに逃げて
         
         じっくりと
         はじめから
         作戦会議


   * 挿一輪 *

 突然に目の前に難題が。
 とっさに対処などできません。
 
 どうしたらいいのかというと、
 逃げることです。
 
 それも、思いっきり遠くに。
 
 格好悪いとか、卑怯だとか、後の評判だとか。
 体裁は構わないことがいちばん。
 
 全速力で、できるだけ遠くに。
 
 
 曲がり角の出会い頭に、
 得体の知れないものに、
 突然出会った時のことを考えてください。
 
 あなたはじっと観察しますか。
 声をかけてみますか。
 
 足がすくんで動けないのを別にして、
 とりあえずは逃げてみる。
 わたしも同じです。
 
 全速力で、できるだけ遠ざかり、
 さて、あれは、なんだったんだろうか?
 
 
 正確で冷静な、即決や即答が、
 ステキには見えますが、
 不器用なわたしにはできません。
 
 じっくりと考えて行動しても、
 それでも間違えることがあるのですから。
 
 
 でも、少しでも、時間的な余裕があれば、
 間違いや、傷口を広げる恐れは小さくなります。
 
 とにかく、冷静になって、考えてみる。
 そのためには、精神的、距離的、時間的余裕が欲しい。
 
 
 逃げることは、恥ずかしいことではありません。
 逃げっぱなしにしないで、
 自分のなかで納得が得られればいいのです。
 
 上の空で判断して、大失敗をする、
 それだけは、絶対に避けたいですね。


<第0312号 2006年8月6日(日)>

       交換

         わたしの
         生きている時間と
         交換できるのは
         
         ほんとうに
         ほしいもの
         だけ


   * 挿一輪 *

 二度と得ることのできない、貴重な時間。
 
 買うことも、もらうことも、やり直すことも、できません。
 
 そんなわたしの時間を使って、
 生きている毎日なのだから、
 交換するものは、
 もっともっと慎重に選んでいいものなのに。
 
 ほんとうに、
 いま、
 ほしいものは、
 なんですか?
 
 いつも、その答えを持っていたら、
 そして、そのために、生きてゆけたら、
 きっと、
 下を向くことは、なくなると思いませんか。
 
 これでいいや、とか、
 無理なことを思ってみても、とか、
 一般の基準で判断することなく。
 
 自分の、生きている時間と
 たったひとつの、貴重な時間と、
 交換するものは、
 しっかりと選びたいものですね。



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