2014年8月のこびん

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<第0733号 2014年8月31日(日)>

       ゆめ

         ゆめを
         みるのは
         一瞬でいい
         
         しっかりと
         ゆめの姿を
         つかまえたなら
         
         さっさと
         ゆめに
         もぐりこんで
         
         ひとつになって
         生きることだ


   * 挿一輪 *

 ゆめにむかって生きることはいいことです。
 
 ただ、
 いつまでもゆめをみていると、
 ゆめをみることじたいが、習慣になってしまいます。
 
 ゆめはかなえるためのひとつのプロセス。
 
 いつまでもゆめをみつづけて実現しないことと、
 やるべきことをやってみて、
 結果的にゆめがかなわないことでは大きく違います。
 
 ゆめはみるだけではなく、
 ゆめはいつかはかなえるもの。
 
 そう思って行動するだけで、
 日常の生き方がきっと変わってきますよ。


<第0732号 2014年8月24日(日)>

       かけがえのない

         二羽の
         クロアゲハが
         真夏のひだまりに
         
         たわむれながら
         すこしずつ
         空にむかって
         
         のぼり
         おり
         またのぼり
         
         汗が落ちるのも
         忘れるほど
         じっとみつめる
         
         このしずかな
         かけがえのない
         ひととき


   * 挿一輪 *

 昨日とおなじ景色が今日も目の前に広がります。
 明日もおなじ景色が目の前に広がるのでしょうか?
 
 でも、突然のできごとが、
 そんな日常生活を奪ってしまいます。
 
 目の前のなにげない景色。
 実はかけがえのない一瞬にちがいありません。
 
 いつもと同じ日常生活。
 だからこそ、
 しっかりとみつめてゆきたいものです。


<第0731号 2014年8月17日(日)>

       雨があがった夜

         雨があがった夜
         蝉時雨に負けるものかと
         虫たちの声が重なる
         
         雨があがった夜
         ふいに風に乗って
         盆踊りの唄が浮かぶ
         
         雨があがった夜
         雲の切れ間の黒に
         一筋の光が流れる
         
         雨があがった夜
         忘れていたあのころの
         だれかの顔を思い出す


   * 挿一輪 *

 猛暑も雨のおかげでひと休みになります。
 特に夕方の雨は涼しい風を連れてきます。
 
 うるさいほどのせみしぐれは、
 いつのまにか虫たちの声に変わっています。
 
 大きく場面を変えてしまう雨のちから。
 天候だけではなく、
 日常でもさまざまな雨に遭遇します。
 
 雨は嫌ですか。
 でも雨には変えてゆくちからがあります。
 
 そんな雨を味方につけることができたのなら。
 
 小さなちからで大きな変化を勝ち取るチャンスかもしれませんね。


<第0730号 2014年8月10日(日)>

       キャンパス

         青空のキャンパスに
         むくむく雲のふちどり
         
         いっぽんの
         筆をもらったら
         
         今日だけの
         筆をもらったら
         
         さて
         どんな絵を描くだろう


   * 挿一輪 *

 青一色の夏空。
 見上げているとめまいがしそうです。
 
 午後になると、
 ふちどりをするように白い雲がわいて。
 
 この青いキャンパスは、
 あなたの今日のこころそのもの。
 
 さて、
 どんな絵を描き始めましょうか。


<第0729号 2014年8月3日(日)>

       手紙

         まちかどには
         なみだぶくろの
         ポストがあって
         
         かなしみひとつ
         そっとしみこませ
         つつーっとふうして
         
         すんだあおぞらいろの
         とうかんぐちに
         すべらすように
         
         しゅうかんは
         いちにちいちど
         かぜのひと
         
         ひろげたかばんに
         ぽろりとひとつ
         おおつぶのなみだ


   * 挿一輪 *

 かなしみを手紙に入れて封をして、
 どこか遠くへ送れるならば、
 どんなに楽になることでしょうか。
 
 でも、
 街角で見かけるのは、
 おなじみのいつもの赤いポストだけ。
 
 それならいっそ作ってしまいましょうか。
 自分専用のかなしみゆきの青いポスト。
 
 涙でしたためて投函すれば。
 
 すこしかなしみがなくなりましたか?




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