2017年1月のこびん

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<第0859号 2017年1月29日(日)>

       たびびと

         わたしは
         かぜ
         あなたにであい
         よびかけになる
         
         わたしは
         えみ
         あなたをだいて
         ぬくもりになる
         
         わたしは
         ゆめ
         あなたとあゆむ
         たびびとになる

         

   * 挿一輪 *

 生きていることは、なにかに触れること。
 生きていると感じるのは、だれかに出会うこと。
 
 人同士とは限りません。
 樹でもネコでもアリでも風でも。
 
 触れて、なにかが生まれることから、すべてが始まります。
 
 出会いを大切にしたいですね。


<第0858号 2017年1月22日(日)>

       あかし

         この
         おおきなそらの
         かたすみで
         
         この
         はてないそらの
         かたすみで
         
         わたしは
         はなを
         さかせます
         
         わたしの
         はなを
         さかせます
         
         はなは
         いのちの
         あかしだから

         

   * 挿一輪 *

 咲く花は、だれかが与えてくれるものではありません。
 
 咲く花は、自分のいのちのなかから育てられます。
 
 だから、育てて、育てて、どんなに苦しいときでも育てて、
 いのちの花を咲かすことができるのでしょう。
 
 どんなかたちの花でも?
 
 そう、わたしの花のかたち、あなたの花のかたち、みんな違います。
 
 自分が、育てて咲くもの。
 それだけが、ほんものの花だからです。


<第0857号 2017年1月15日(日)>

       はな

         いちばんでも
         ゆっくりでも
         はなはさく
         
         ひだまりでも
         ひかげでも
         はなはさく
         
         あなたはあなた
         わたしはわたし
         
         えだをたどれば
         ひとつの
         ね

         

   * 挿一輪 *

 同じ樹の枝に咲く花も場所によって早い遅いがあります。
 
 日当たりの良いところは早く咲き、日陰ではゆっくりと咲く。
 
 どの花も、ひとつの根を持つ樹に咲くのに、不思議ですね。
 
 その場所に咲く花が、その花にとっての咲き方なのですね。
 
 花はただ自分の花を咲かせることに専心すれば、咲き方は同じ。
 大きな樹の根が守ってくれるはずです。
 
 あなたの花もあなたのペースで一途に咲かせてくださいね。


<第0856号 2017年1月8日(日)>

       すくう

         このいちどきの
         みずを
         すくう
         
         きょういちにちの
         わたしを
         すくう
         
         ざっくりと
         ひっそりと
         たしかめるように

         

   * 挿一輪 *

 神社にある手水。
 参拝の前に、柄杓で水を取り、身を清めます。
 
 柄杓の水はだれが入れても限られた量ですし、
 一日を生きる私たちの時間も限られて同じです。
 
 一日を生ききるためには、
 一日の時間をしっかりと使い切ることです。
 
 だからといって、かまえることはありません。
 
 そう、ざっくりと、ひっそりと、たしかめるように。


<第0855号 2017年1月1日(日)>

       はじめっ

         まっすぐに
         むきあう
         あさひ
         
         まっすぐに
         むきあう
         わたし
         
         ぜんしんの
         いのちに
         ふりそそぐ
         
         まったなしの
         きょうという
         しんけんしょうぶ

         

   * 挿一輪 *

 はじめっ!
 
 朝いちばんの太陽が、もしそんな声をかけてくれたなら、
 きっと、今日一日をしっかりと生きてゆこうと思えるのでは。
 
 特に、一年の最初の太陽は、特大の、はじめっ!




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