2018年7月のこびん

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<第0937号 2018年7月29日(日)>

       ぬし

         あなたが
         みたもの
         
         だれかが
         みたもの
         
         どちらを
         えらびますか
         
         そらを
         みること
         
         そらから
         みられること
         
         どちらが
         すきですか
         
         ただしいとか
         ではなく
         
         しっているから
         でもなく
         
         あなたの
         あゆみができますか

         

   * 挿一輪 *

 地面から見上げること、空から俯瞰すること。
 
 同じものを見ても、視点が変わると印象も変わります。
 
 一本の樹を見ても、
 あなたが、いまどの高さにいて、どの方向で見ているか、
 視点の位置によって高さも変わってきます。
 
 ほんとうにあなたがしっかり見ているのか、
 だれかが見たことを受け容れてるだけなのか。
 
 視点は、その主(ぬし)によって大きく変わります。
 
 ぜひ、あなた自身の視点で見るようにしてください。


<第0936号 2018年7月22日(日)>

       どれも

         からだから
         あせのように
         しみだすもの
         
         からだから
         なみだのように
         こぼれるもの
         
         からだから
         こえのように
         よびあうもの
         
         からだから
         えみのように
         はじけるもの
         
         どれも
         あなたが
         つくりだしたもの
         
         どれも
         あなたが
         いきているあかし

         

   * 挿一輪 *

 悲しくて泣くことも、うれしくて笑うことも、
 あなたが出す感情は、あなた自身がつくりだすものです。
 
 あなたというひとつの「個」
 それは、生きていることの、かけがえのないあかし。
 
 からだやこころの動きに、
 自身にとって、むだなことはひとつもないということですね。


<第0935号 2018年7月15日(日)>

       キュッと

         キュッと だきしめよう
         みのがさないために
         
         キュッと だきしめよう
         いまをわすれないために
         
         キュッと だきしめよう
         あなたにつたえること
         
         キュッと だきしめよう
         わたしがわかったこと
         
         キュッと だきしめよう
         たいせつなたからもの
         
         キュッと だきしめよう
         なみだとえみがこぼれる
         
         キュッと だきしめよう
         ふっとちからをぬくために

         

   * 挿一輪 *

 そのときはキュッと抱きしめてください。
 
 とっても愛しいと思ったとき。
 すてきな宝物を見つけたとき。
 大切ななにかを学んだとき。
 
 ひとでも、ものでも、空でも、花でも。
 
 遠慮しないで、こころから抱きしめてください。
 
 そして。
 
 すっと離れて、見守ってあげてください。
 
 それが、きっと、たしかな明日につながります。


<第0934号 2018年7月8日(日)>

       まずひとつから

         ひとつの はながさき
         つぎの はながさく
         
         ひとつの はがゆれ
         わきの はがゆれる
         
         ひとつの ゆびがふれ
         となりの ゆびがふれる
         
         ひとつの あさがきて
         めぐる あさをまつ
         
         ひとつの ひとつを
         たいせつにすれば
         
         ひとつを したうように
         ひとつが つづいてゆく

         

   * 挿一輪 *

 まず、ひとつ。
 
 花は一輪が咲き、それを待つように次の花が咲きます。
 
 風もひとつの梢を揺らし、つぎつぎと渡ってゆきます。
 
 わたしたちの手がやることも、こころが感じることも、
 ひとつひとつ、申し送りをするように丁寧に伝えられます。
 
 ひとつができなければ、つぎのひとつにつながりません。
 
 ひとつを、大切に、いとしむように、しっかりと。
 
 近道も遠回りもありません。
 それが、自分にとってのいちばんたしかな道なのですから。


<第0933号 2018年7月1日(日)>

       ひまわり

         ほのお の
         はなびら
         ほのお の
         はなびら
         
         めらめら と
         そらに むかって
         めらめら と
         くもに むかって
         
         ちちよ どこに
         ははよ どこに
         ただ まっすぐに
         よびつづけ
         
         くもの あいだから
         かがやく しせん
         ほら ここにいると
         あびつづけ

         

   * 挿一輪 *

 ひまわりの花の一途さには、ほれぼれとしてしまいます。
 
 堂々とした茎と、大きな黄色い炎のような花。
 
 まるで太陽の子どもです。
 
 空を見上げて、いつも両親を呼び続けているようです。






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