2018年11月のこびん

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<第0954号 2018年11月25日(日)>

       かぜ

         かぜをかんじるのは
         かぜにむかっているから
         
         つよいかぜに
         からだをまかせきって
         まえにすすむ
         
         かぜをわすれるのは
         かぜにおされているから
         
         ふっとふりむけば
         せなかにあてがわれた
         おおきなて

         

   * 挿一輪 *

 向かい風はチャンスです。
 
 自分の力を受け止めてくれるからです。
 
 追い風は振り返らなければわかりません。
 
 いつのまにか背中を押してもらっているからです。
 
 風を読むことができると、見えてくることがいろいろありますね。


<第0953号 2018年11月18日(日)>

       こえを きく

         こえを きく
         じぶんのこえを きく
         
         そらのこえでもない
         だいちのこえでもない
         
         こえを きく
         じぶんのこえを きく
         
         きのうのこえでもない
         あしたのこえでもない
         
         いま
         ここにいる
         じぶんのこえを きく

         

   * 挿一輪 *

 いまの自分の声を聴くこと。
 
 じっと耳を傾けること。
 
 自分のほんとうの気持ちに寄り添うこと。
 
 簡単なようで、とても難しいことです。
 
 迷ったら、分からなくなったら。
 
 立ち止まって、自分の声を聴くことから、はじめてみてください。


<第0952号 2018年11月11日(日)>

       いま

         みんなしっている
         だれもがしっている
         ただ
         きがつかないだけ
         
         みんなみている
         だれもがきいている
         ただ
         とおりすぎるだけ
         
         あめはやんだのに
         かさをさしたまま
         きのうとあしたを
         おもいつづけて

         

   * 挿一輪 *

 いちばん足りないのは、
 いまの自分の目で見て、いまの自分の耳で聞くこと。
 
 いちばん大切なのは、いま、です。
 
 いま、を、しっかりと生きてゆけば、
 じぶんの時間がみえてくるはずです。


<第0951号 2018年11月4日(日)>

       さいかい

         しんとひえこむ
         あきのおわりに
         であうひとがいる
         
         きせつがめぐり
         ふたたび
         であうひとがいる
         
         かどをまがり
         こえをかけるように
         えみにふれるように
         
         またあうひとと
         かみしめるであい
         にじむ いとしさ

         

   * 挿一輪 *

 ふっと窓の外に気配を感じ、振り返ると真っ白な花。
 
 今年初めてのサザンカの花です。
 
 秋も終わりに近づき、冬を垣間見るころ、咲き始める花です。
 
 めぐる季節ごとに思い出す花があります。
 
 おなじように、季節でふっと思い出す懐かしいひとも。
 
 秋の終わりから冬の初めにかけて、
 あなたは、旧知のだれかと再会するのでしょうか。






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