2019年11月のこびん

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<第1006号 2019年11月24日(日)>

       みち

         あらわすことは
         じぶんを もとめること
         
         もとめることは
         じぶんを みつめること
         
         みつめることは
         じぶんを こきゅうすること
         
         こきゅうすることは
         じぶんを いきること
         
         いきることは
         じぶんを しんじること
         
         おなじみちでも
         くるりとまわれば
         
         あめのいりぐちも
         あめのでぐちになる

         

   * 挿一輪 *

 雲が切れて明るくなりました。
 
 まだ雨は降っていますが、半分は蒼空が顔を出し始めました。
 
 さっと太陽が顔を出し、あっと思って反対側を見ると、ほら、虹。
 
 立ち止まることも、歩き続けることも、大切な日常。
 
 でも、時々、くるりと回ったり、ひっくり返ったり、飛び上がったり。
 
 固定しないで、自分の視線を360度動かしてみてください。
 
 新しい発見は、あなたの肩の陽だまりに微笑んでるかもしれませんから。


<第1005号 2019年11月17日(日)>

       からっぽ

         からっぽ
         おおごえを だしきった からだ
         からっぽ
         なみだを しぼりきった こころ
         
         からっぽ
         はしってはしってみあげたそら
         からっぽ
         はっぱのなくなったえだのさき
         
         からっぽ さびしいだろうか
         からっぽ しんとするだろうか
         からっぽ でもどこかきもちよい
         
         ずっとからっぽのままにしとこうか
         だいすきな なにかをみつけて
         りょうていっぱいにすくうまでは

         

   * 挿一輪 *

 呼吸は 吐いて、吸います。
 
 吐ききって、はじめて、空気が入ってきます。
 
 空気以外でも、からっぽにしておくと、なにかが入ってきます。
 
 そのどれを選ぶかは、あなた次第です。
 
 大きなからっぽに、大好きなものを、入れられたらいいですね。


<第1004号 2019年11月10日(日)>

       かお

         かおがうかぶ
         わすれていたかおが
         なつかしいかおが
         こんちくしょうのかおが
         
         かおがうかぶ
         いつもみなれたかおが
         かおでないかおが
         であいがしらのかおが
         
         はなはつんとしているだろうか
         えくぼがおとたてるだろうか
         なみだのあとがかわくだろうか
         
         かおがうかぶ
         いったいかおってなんだろう
         わたしにはりつくこのかおも

         

   * 挿一輪 *

 じっと見ていると顔に見えてくるものがあります。
 
 樹の幹や建物の窓、壁や道のでこぼこまで。
 
 無意識にだれかの顔を探しているのでしょうか。
 
 思わず微笑みかけたり、ぎょっとして立ち止まったり。
 
 とっても好きなあのひとに似た顔は?
 
 見慣れた世界でも、まだまだ楽しい出会いがいっぱいです。


<第1003号 2019年11月3日(日)>

       ゆこうよ

         そとへゆこうよ
         わたしとともに
         あるきだそうよ
         わたしをつれて
         
         たちどまってごらん
         わたしのいちで
         みまわしてごらん
         わたしのひとみで
         
         ひとつひとつと
         うけいれあった
         わたしの ここ で
         
         ひとつひとつと
         じっとむきあった
         わたしの いま で

         

   * 挿一輪 *

 だれかが呼んでいます、わたしのまわりで。
 
 だれかが答えています、わたしのなかで。
 
 だから、じっと見つめて、じっと聴いて。
 
 あらゆる音は、どこから来るのでしょうか。
 
 わたしと出会った音。
 
 しんと静寂、それもまた、音ですね。
 
 秋の一日、外に出て、だれかに会いにゆきませんか。






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