2020年6月のこびん

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<第1037号 2020年6月28日(日)>

       すみっこ

         この ひろい そらのした
         できることを ひとつ
         この あおい ほしのうえ
         すみっこで ひとつ
         
         ちいさなこと ささやかなこと
         いっけん おなじようなこと
         けれど どこかちがうこと
         こんなこと と おもうこと
         
         きのういちにち
         できたこと ひとつ
         きょういちにち
         できること ひとつ
         あした いちにち
         できそうなこと ひとつ

         

   * 挿一輪 *

 なにかひとつのことをこつこつと。
 
 だれもがやっていること、ありきたりのこと、なんでもいいですから。
 
 でも、そのひとつひとつの組み合わせ、切り口で。
 
 いつのまにか、オリジナル、続いているのは、あなたひとり。
 
 好きなことなんでもいい、昨日・今日・明日の積み重ね、こつこつと。
 
 だれもがこの地球のすみっこで、積み上げて個性を生きています。


<第1036号 2020年6月21日(日)>

       あめひめ

         ぽつうん と
         ぽつ ぽつん と
         ぽつぽつ ぽつん と
         ぽつぽつぽつぽつぽつ と
         
         はじまる しずく
         とまらぬ なみだ
         けっかいけいほう
         はつれいちゅう
         
         ゆるんだせん とまらない
         ひょうめんちょうりょく とまらない
         ほしのじゅうりょく とまらない
         
         つぎに おひさまでたときに
         わらって かがやくそのために
         ざあっと そこぬけ あめのひめ

         

   * 挿一輪 *

 降りだしたら、止まらない雨。
 
 泣きだしたら、止まらない涙。
 
 不安定な状態が、いちばんエネルギーがたまっているときです。
 
 じっと耐えることもひとつですが、時にはわっと発散することも必要。
 
 大雨にまぎれて、涙も一緒に大地に落として、空に返しましょう。
 
 また、陽はのぼります。
 
 雨上がりの景色が、輝く贈りものになりますように。


<第1035号 2020年6月14日(日)>

       もしもし

         もしもし って
         きみは よばない
         ひっそりと
         すぐそばで たたずむ
         
         もしもし って
         きみは よばない
         よばれないぼくも
         ただじっと まっている
         
         ふっときがつくことがある
         けれどきがつかないこともある
         でも
         めがあえば たのしい
         こえがきこえれば うれしい
         
         もしもし って
         ぼくも よばない
         つもりだけど ほんとうは
         よびたくって しかたがないんだ

         

   * 挿一輪 *

 情報はいやおうなしに入ってきます。
 
 目から耳からあらゆる手段を使って、捉えようと接触します。
 
 テレビであり、スマホであり、ネットであり。
 
 やってくるものに、すぐ反応することが当たり前になってしまい、
 
 じっくりと対峙し熟慮することを忘れてしまいがちです。
 
 呼ばれなくても、そばにいるものをただ感じることができる。
 
 そんな時間差の感受性があるといいですね。


<第1034号 2020年6月7日(日)>

       さいかい

         もうどのくらい
         あなたにはあえなかったのだろう
         このまえあったひを
         わすれてしまったくらい
         
         あめあがりのあさ
         いつものみちでかぜがうごいた
         あしをとめると
         みおぼえのあるかおがそこに
         
         おもいつめることは
         けっしてわるいことじゃない
         どんなじょうきょうでも
         よびつづけることはひつよう
         
         さいかいはとつぜんやってくる
         かんじんなのはあわてないことさ

         

   * 挿一輪 *

 もう一度逢いたい。
 
 かなわぬ思い、ではないですが、切に思うことがあります。
 
 けれど、強く思うことが、時に奇跡を起こすことがあります。
 
 思い描く世界を実現するための一歩は、明確なイメージと集中です。
 
 あきらめず、そして、常に思い続けること。
 
 最後に、出逢いが巡ってきたきたときに、決して慌てないことです。
 
 慎重に、しっかりとつかまえてくださいね。






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