2022年10月のこびん

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<第1159号 2022年10月30日(日)>

       のびる


         のびて
         のびて
         のびて
         あきのそらの
         くもになりたい
         
         のびて
         のびて
         のびて
         おいかけるゆめの
         ひとつになりたい
         
         のびて
         のびて
         のびて
         ささえるだいちに
         ありがとうをつたえたい
         
         のびて
         のびて
         のびて
         むくのあしたに
         おもいをつたえたい


         

   * 挿一輪 *

 もう、伸びしろはない、と、あきらめていませんか。
 
 生きている限り、いのちは成長します。
 
 いちばんいけないのは、自分で諦めてしまうことです。
 
 伸びよう、伸びようとしているのに、ブレーキをかけてはいけません。
 
 しっかりと、一丸となって、応援してあげてください。


<第1158号 2022年10月23日(日)>

       まかす


         あなたにおまかせします
         ひびくこえ
         つぶだつシラブル
         ここちよいリズム
         
         あなたにおまかせします
         まっすぐなせん
         ひかることば
         どこまでもつづくみち
         
         あなたにおまかせします
         みつめるひとみ
         やさしげなすがた
         たちのぼるにおい
         
         わたしにもあります
         すこしだけとおるこえ
         すこしだけあゆむみち
         すこしだけのびるせすじ
         
         あなたにおまかせすれば
         わたしはせんねんできます
         わたしといういろいろな
         けれどひとつのふくごうたい


         

   * 挿一輪 *

 だれもが、さまざまな能力を持っています。
 
 ただ、上には上がいて、頂点に立つのはほんの一部のひとです。
 
 どんなに努力しても、一等が取れないことがほとんどです。
 
 そのことで、悩んでも、悔しくても、悲しくても、仕方がありません。
 
 ひとには、さまざまな能力が少しずつあります。
 
 それを自由に組み合わせられる、たったひとつの複合体です。
 
 極みは、それぞれにまかせて、自分をコーディネートしてみましょう。


<第1157号 2022年10月16日(日)>

       かりる


         ほんをかりる
         としょかんから
         きげんは
         にしゅうかん
         
         けしきをかりる
         そらにうかぶくも
         きげんは
         ひがくれるまで
         
         えがおをかりる
         だっこのあかちゃん
         きげんは
         つぎのわかれみち
         
         わたしをかりる
         うまれてからずっと
         きげんは
         さあいつまでだろう


         

   * 挿一輪 *

 借りものでない、あなた自身の持ちもの、どれくらいありますか。
 
 そういうあなた自身も、生まれた時に借りたものかもしれません。
 
 期限は教えてもらっていませんが、いずれ返さねばならぬもの。
 
 世の中すべて借りているもの、すべて返すものなのでしょう。
 
 そう思うと、あなたの時間、大切に使わなければなりませんね。
 
 返すときには、借りたときのように、ぴかぴかに磨き上げて。


<第1156号 2022年10月9日(日)>

       みのる


         いきている
         みのるために
         
         ひをあび
         かぜにふかれ
         
         みずをすいあげ
         のび
         ひろがり
         はなをさかせ
         
         まっしろなくも
         あこがれだった
         
         いまはしずかに
         はなしができる
         
         いきてきた
         みのるために


         

   * 挿一輪 *

 実りの秋、です。
 
 季節を過ごしてきた樹にも、大きな実がなっています。
 
 ひとつの実がなるのは、ひとの一生と似ているようです。
 
 どんな実を育てているのか、気になりますが・・・。


<第1155号 2022年10月2日(日)>

       なる


         ごろごろごろ と
         のどが
         なる
         
         ごろごろごろ と
         くもが
         なる
         
         ごろごろごろ と
         みちが
         なる
         
         ごろごろごろ と
         はらが
         なる
         
         たったひとつを
         だきしめる
         
         すんだねいろを
         くださいな


         

   * 挿一輪 *

 時には、澄んだ音色がほしくなります。
 
 秋晴れの一日のような、どこまでも響き渡る硬質な音が。
 
 大好きななにかを抱きしめた時の、からだに響く音も、また。






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