2023年2月のこびん

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<第1176号 2023年2月26日(日)>

       け


         けってんてなんだろう
         いまここにうつった
         じぶんのすがただって
         かがみのみぎてがいう
         
         けってんてなんだろう
         まだみがかれていない
         げんせきなんだって
         おちていたこいしがいう
         
         けってんてなんだろう
         かけているのなら
         よそおえばいいって
         さらのきんつぎがいう
         
         けってんでおわらないで
         けってんからはじまって


         

   * 挿一輪 *

 長所と短所は、表と裏の顔。
 
 欠点も、個性になります。
 
 伸ばしてもいいし、必要なら補えばいい。
 
 大切なのは育てることです、自分といういのちを。


<第1175号 2023年2月19日(日)>

       く


         くるしいときも
         じっとして
         こごえるときも
         がまんして
         
         かたいえださき
         つらなって
         かぞえきれない
         つぼみたち
         
         なみだひとつで
         ふくらんで
         えがおひとつで
         ふくらんで
         
         おーいはるよ
         いっしょにあそぼ


         

   * 挿一輪 *

 冷たい北風、厳しい寒さのなかで。
 
 ふっと息抜き、あたたかな一日。
 
 おひさまから、ポカポカ視線。
 
 ふと見ると、つぼみたちのふくらみが。
 
 みんなみんな、春を待っている。


<第1174号 2023年2月12日(日)>

       き


         きのうのことだって
         どれくらいおぼえているか
         どこへいったかであったか
         おもいだせないこともある
         
         こごえるようなかぜ
         きのめもかたくねむり
         このままふゆがつづいたら
         きぼうはしんとうもれたまま
         
         でもあなたはしっている
         でもあなたはまっている
         もういちねんもまえのこと
         わきあがるだいちのめぶき
         
         きのうのゆめはわすれても
         たしかなはるをおぼえてる


         

   * 挿一輪 *

 なにもないように思えても、冬の大地には春の記憶が埋まっています。
 
 それは、冬でも咲く一輪の花が教えてくれるのかもしれません。
 
 どんなに長くても、生き物のどこかに忘れずにしまわれている記憶。
 
 あと、どのくらいで、思い出されるのでしょうか。


<第1173号 2023年2月5日(日)>

       か


         かわらないものは
         あなたのおもかげ
         かわらないものは
         あのときのわたし
         
         とおくにたびするように
         たのしめるのなら
         ときめきをおぼえるけど
         ただのゆめのなかのこと
         
         ふるいしょうせつを
         かたすみからほりだし
         ふうといきをにがして
         かみしめるもののよう
         
         かがみのなかへとつづくみち
         かがみのくもりでかくすみち


         

   * 挿一輪 *

 そこに行こうと思っても行けない夢、手を伸ばしても触れない夢。
 
 試験の夢、仕事の夢、繰り返す夢は、どこか苦しげです。
 
 でも、楽しい夢を見ると、目が覚めたとき気持ちがやわらかです。
 
 夢は、実際見たり体験したりしたものから、脳が編集するものとのこと。
 
 楽しい夢を見るために、楽しい体験を持ちたいですね。






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