だるまさんがころんだ 長い影が伸びてゆく ブランコの板を超えて シーソーの板を超えて 滑り台のてっぺんまで 金色の太陽に向かって歩く 立ち止まって目を閉じる だるまさんがころんだ 風よりすばやく振り返る いま滑り台のてっぺんで 小さな影がふいに止まった 動いていたの だ・れ・だ 笑い声の風が抜けて 小さなうずまきが くるくると砂ぼこりをあげてゆく もういちど太陽に向かう 目をつぶって現れる あざやかなオレンジの世界 濃い赤い世界に変わったところで だ・る・ま・さ・ん・が・ころんだ 振り向くとたくさんの小さな黒い影 明滅するのは小さなだるま それともこころに生きるあの人 彼岸の陽だまりに集う魂は 生きている人のなかでよみがえる これはおまじない いつでも再会するためのおまじない だ・る・ま・さ・ん・が・こ・ろ・ん・だ |
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