***  8月の詩  ***

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 ひまわり


真上の太陽を見上げるのではなく
まっすぐの
自分と水平の位置の太陽を見つめる

顔の真ん中には
大きな実りの畑を耕し
首を折らんばかりに
明日の夢を託し育てる

炎天に太い茎で立つ姿に
間違いを諭す叱り声を思い

風に大きな葉をふるわす姿に
いつも受け止める笑い声を思い

光る花を見上げるたびに
信じることの強さを感じる

ひまわりほど
母に似ている花はない
ひまわりほど
母に似ている花はない

そしていつか
しおれて
わたしの背よりも小さくなったなら

わたしも同じように頭を垂れて
こころからの
ありがとうを
伝えたい

空が深く高く広くなったぶんだけ
ひまわりは
たったひとつの
空の大きさを
教えてくれたにちがいないのだから







8月の詩 ひまわり

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