***  9月の詩  ***

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 どこかに


どこかに
秋を
見つけにゆこうと

どこかに
自分を
見つけにゆこうと

からだいっぱいの
荷物を
背負って

蝉が
ぽろぽろ落ちてくる
べっ甲飴の
日向を歩く

振りほどこうにも
昨日の記憶は
9月の蝶のちぎれた羽

仰ぐ青空は広すぎて
どこに向かって
たずねていいのか

ぽたりと落ちた
影のような汗のしみを
ひとつひとつ越えながら

どこかに
秋を
見つけにゆこうと

どこかに
今を
見つけにゆこうと

雷鳴の音にまごうのは
ふるさと色した幻の花火







9月の詩 どこかに

9月の詩 どこかに

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