***  9月の詩  ***

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 なくことができたのは


なくことができたのは
わかったからだ
わけのわからないものが
はっきりとみえたからだ
わたしのちからでは
どうしようもならないと
おしえられたからだ

なくことができたのは
すこしだけ
あかるかったからだ
しんのやみではなく
めをこらすと
ぼーっとつめのさきが
みえるくらいの
ひかりがうかんできたからだ

なくことができたのは
ひとりだったからだ
そばにだれかがいようと
そのしゅんかんは
ひとりぼっちだったからだ
ふれるものがあっても
ふれられていても
どこまでもどこまでも
ひとりだったからだ

なくことができたのは
かぜがとまったからだ
ふきよせるかぜがとまって
なぎになったからだ
いやほんとうはちがう
とまっただけではない
とまったあとに
またふきはじめる
かぜのけはいをかんじたからだ

なくことができたのは
いきているということが
ことりとわかったからだ









8月の詩 なくことができたのは

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