しあわせの基準 今月の詩


***  4月の詩  ***

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 異界


遠くにぼーっと霞む
闇と光の魍魎ではなく
ふっと肌に触れる
見知らぬ風の吐息でもなく
それはもっと身近なものに潜む

まわりを探すから怖くなる
異なるものと線を引くから
近づくのを拒んでしまう
そんなことはない
もっと親しく懐かしいもの

外界との線引きは薄い皮膚
その場しのぎの肌色のカンヴァス
もろくなって落ち剥がれ
日々新しいものになってゆく
無意識の日常のように

見た目では変わらない
おなじように思えて
決して二度と会えることがないもの
だからこそ
だまし絵の中にその入り口はある

生きている私たちのいのちが
異界そのものなのだ
探さなくてもいい
畏れなくてもいい
ただじっと浸り呼吸するだけで
いつでもどこでもひとつになれる












4月の詩 異界


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※ P印は写真付(2006年3月以降は自作写真によるテーマ詩を書いています)



 「しあわせの基準」は私の初めての詩集の題名です。毎日、日記代わりに書き続けた詩の中から、発表したものを中心にして編んでみました。

 日記をつけている方は大勢いらっしゃると思います。毎日の出来事を克明につけていらっしゃる方や、感じたことを短歌や俳句、詩の形で残される方もいらっしゃると思います。

 私も、毎日の感じたことを、詩の形に置き換えて書き綴っています。もっともそのままだと、とても理解されないので、外の目に触れるときは書き直しをしています。もともと勝手に書いたものを、正しい?「詩」の形にするのですから、頭を抱えて止まってしまうこともしばしばです。

 書き終わったノートは、みなさんはどうしていらっしゃいますか?私は虫干しをかねて、しばらくしてから読み直しています。そのときに「いいな」と思ったものが「詩」の形で作品になります。書いてすぐだと思い込みが強いので、しばらく醒ました(ほんと酔ってますね)ほうが客観的に見ることができます。

 この、しあわせの基準は、そんな虫干しのノートから抜き出した「いいもの」を、毎月1〜2編ずつお見せしてゆきました。

 でも、最近は、好きで撮っている写真からイメージをもらっています。写真詩、のような実験になっていますが、いかがでしょうか。ご感想などいただければと思っています。

 どうぞよろしくお願いいたします。



詩集「しあわせの基準」はこちらから



花束 大切な人に

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