♪ 夢頃 スクエア ギャラリー ♪

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☆ 外に出ると、彼らと出会い、話しています ☆

 
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2008年4月第2行に5編を追加





2008年4月

サクラ(薄桃) 花びら(薄桃) サクラ(白) 花びら(白) しだれ桜

いつから
この花を咲かせ
いつまで
この花を咲かせ
ずっとずっと


5枚の花弁が
どうして
こんなに
幾何学的に
美しいのか


まっしろという
色があると
知っていても
目の前にあると
思わず見る


すべて合わすと
白になる
光の三原色
わたしは
光のサクラ


大地にむかって
咲くサクラが
ひとつくらい
あっても
いいよね

中心 白無垢 記憶 凝視 平行線

ほんとうは
世界の中心で
叫びたいんだ
「だれか愛を」
って


明日
お嫁にゆきます
お世話に・・・
陽だまりに
白無垢で


たしかに
あの場所だった
たしかに
あの人だった
名前はなに


ずっと
見ている
ずっと前から
なぜ
気がつかないの


たまには
おたがい
まっすぐに
向き合って
話したいね

photo by RICOH GX100


2008年3月

ネムイ カガヤク トボケ ミャク ミライ

ネムイ
ネムイ
コンナ
シドケナイ
カッコデモ


コンナ
カタスミデモ
スポットライトで
スターノヨウニ
カガヤク


イツダッケ
イッショニ
ノンダノハ
ワスレタ
コトニシテ


トックン
トックン
キコエルケレド
トキドキ
ムシクイサレル


ミライヲ
ユメミタコトアル
ドンナニ
チイサクテモ
カガヤクユメヲ

イヌフグリ ホトケノザ タンポポ ミモザ アセビ

空の
羽衣を
はらりと
まとった
春の使者


高貴な色を
誇りにしている
けれど
愛嬌のある
顔が好き


いつでも
にこにこと
満面の
笑顔
小さな太陽


黄色い
ボンボンを
みんなで
振って
春の応援


小さな
鈴を振って
どんな音を
聞かせてくれる
しびれそうな

ジンチョウゲ モクレン ナノハナ スイセン チューリップ

その匂いは
目をつぶっても
どこにいても
春の訪れを
伝える


はらりと
衣を開くと
清楚な乙女が
妖艶な女に
七変化


この黄色い
春の手紙を
風に乗せて
青空への
補色


まっすぐに
なにを伝える
そのラッパから
奏でる音は



寄り添っていても
不安になって
ふとこころを
見たくなる
こんなふうに

photo by RICOH GX100


2008年2月

うしろ姿 やっと光 ここに来 たから箱 あおの詩

けんちゃんも
えみちゃんも
みんな
帰ってしまった
ぼくひとり


やっと
会えたね
つかの間の
日光浴
もっと光を


ここに来
ここに寄
なにも言わんでも
なにも話さんでも
じっと座


ゴミ箱じゃない
犬小屋じゃない
賽銭箱じゃない
大魔術じゃない
只の箱じゃない


あおの世界に
影のともだちを
みなみの風と
たいようが
つれてきたよ

ウィンド レディ ウィズ カンヴァス パッション

南からきた
透明なうた
風にのって
光にのって
まわれ


ようこそ
私たちの家に
おもてなしは
かおりと
まばゆさと


一緒に
遊ぼうよ
もう帰っちゃうの
つまんないよ


立派な建物も
広い敷地も
空調設備も
いらない
窓さえあれば


赤がすき
ドレスも
時間も
光も
匂いすらも

まぶしい のぼれ もうすぐ みつめる おはよう

陽だまり
大好き
でもまぶしい
帽子がわりの
いいひさし


のぼれ
のぼれ
雲の上に
空の上に
まっすぐに


おもいおもいの
あたらしい
ふるさとにむけて
さあもうすぐ
準備はできた


ガラス球の
ひとみには
どんな想いが
こめられている
ずっとみつめて


おはよう
春からの手紙
届いたよ
もうすぐそこまで
来ているからって

photo by RICOH GX100


2008年1月

つつむ うつろい いつか海に もっと まどろみ

なにも
かんがえずに
わたしを
じっとみて
つつんであげる


時はながれて
あなたは
朽ちて
いっそう
妖しくなる


こんなに
海に近いのに
波に乗れない
いつか海に
入りたい


もっと
高く
もっともっと
高く
空はどこだ


うつら
うつらと
気持ちいいな
やさしいのは
おひさまだけさ

まつげ やすみ くもり みつめ じっと

時とともに
ながく
まつげのびて
わたし
きれいになった


かぜが
つよくてさ
ほんと疲れる
腹減ったな
だれかえさくれ


おいそこの雲
おれの仕事
じゃまするな
早くしないと
陽が沈む


なにか用
それとも
この美貌に
惚れたって
いいわよ


目が合ったね
いらっしゃい
もう帰れないよ
はい一名様
ご案内

雨に 陽に 結ぶ 待つ 輝く

冷たいから
涙じゃない
哀しいから
涙じゃない
明日への雫


あなたが
太陽
わたしも
太陽
笑顔の姉妹


しっかりと
結んで
しっかりと
守って
春が来るまで


雨のなか
風のなか
ただひたすら
じっと
誰を待っていた


あなたを
映すことが
できるのは
今日だけです
もっと輝いて

photo by RICOH GX100


2007年12月

モノトーン 遥かなる親子 緑の爆弾 だれだ ダック

哀しいけど
下を向かないで
せめてわたしを
こころのままに
絵にしてあげる


ずいぶん
遠くまで来たね
日向ぼっこは
とてもいいけれど
ね、お母さん


そろそろ
あぶない
だれが
しかけたんだ
ほら逃げろ


ミラーは
事実を語る
わかるのさ
映っているのは
だれだ


これはみごと
さび色ダック
どんな声で
鳴くのだろう
さび色声さ

あふれる 休め 落し物 落葉吹き 波止場

ここは陽だまり
あたたかくて
どんどん
どんどん
増えてしまう


だれか
号令かけたまま
どこかに
行ってしまった
いつまで休め


落とし主は
だれですか
こんなに
すてきな
落し物


こっちにおいで
こっちにおいで
さあ来たね
落葉をたくさん
吹きかけるぞ


つなぎとめる
しっかりと
船ならば
でも
こころは無理

天に続く道 流されて 屋外画廊 木漏れ日

じっと
見ていると
小さな窓が
この家を
語りだす


なんにもない
空に
深く大きな
こころが
あるのかな


ここは海
ずいぶん
遠くまで来たね
これから
どうしようかな


だれが
こんなに
鮮やかな
絵を
描いたのだろう


輝く恒星から
まっすぐに
まっすぐに
やってきた
光の手紙

photo by RICOH GX100


2007年11月

ひっそりと はじけた もしも ブルース もう少し

かたわらに
ひっそりと
待っています
気がついたら
お手紙ください


はじけた
はじけた
白いポップコーンが
はじけた
ひとつおくれ


トラに
なりたかった
せめて
この色に
生まれ変わったら


枯れ色の
ブルースを
つくってみた
みんな落ちるまで
歌い続けるよ


曇り空だって
青いものはある
君が空代わり
もう少し
話をしようよ

心象風景 夜勤明け こっち ふたり ひなたぼっこ

わたしの
こころに
見ているわたしと
見られている
もうひとりのわたし


朝だよ
一晩中ご苦労様
もう大丈夫だよ
ゆっくりと
お休みよ


枯葉宮殿に
ようこそ
矢印に沿って
しゃりしゃりと
お進みください


みんな
いなくなったけれど
ふたりは
なかよく
よりそって


だれだって
いいじゃない
生きていても
ものだとしても
あったかいなあ

みあげる ひるね 姉妹 出向 会いたい

あこがれて
あこがれて
あなたに
あこがれて
咲いた


こんなに
あたたかなのに
どこにゆくの
こっちにきて
いっしょにどう


ほんとうは
もっとたくさん
いるけれど
私たちふたり
特等席


ずいぶん長いこと
樹をやっていた
こんどは出向して
駐車場だって
まったくもう


狭いところでは
友だちがないの
こうして顔出せば
皆に会える
ね一緒に遊ぼ

photo by RICOH GX100


2007年10月

フユザクラ たずね人 空色の羽 泣き笑い 目覚め

秋の日に
雲の白さに
あこがれて
咲いていた
フユザクラ


あなたはだれ
私のからだに
寄り添って
いつのまにか
消えてしまう


どこから来た
空からさ
いつも
呼ばれている
帰っておいで


雨が
やんだよ
泣いていても
仕方がない
笑顔好きだよ


ほら
朝だよ
みんなが
呼んでいるよ
こっちを向いて

はらぺこ こいびと 移動 ひるね 見るだけ

そこどいて
はらぺこ
はらぺこ
秋の日は
短いんだから


やっと
会えたわね
でもすぐに
行ってしまう
うわきもの


動く距離は
知れている
どこまでも
空なんだから
止まっていよう


なに
じゃますんのよ
眠いんだから
気持ちいい
秋の日なのに


匂いはないよ
そう思うでしょう
ほらほら
そばに寄って
もしかしたら

並んで 飛びます なんだよ 葉のことば 空へ

ずっと
並んで
ゆれていた
もう少し
いっしょにね


そろそろ
ゆくね
どこかで
会えるといいね
お母さんになって


ほっといてよ
いまはらぺこ
きげんわるいの
あっちいって
ついてこないで


なにを
話したいの
耳を
傾けたくなる
どうぞ


なにがあるか
たしかめたい
だから
すこしでも
空へ

photo by RICOH GX100



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