***  1月の詩  ***

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 君のジグソーパズル


ずっとさがしていた
たったひとつのピースを

特別に光る風でできているもの
どんな形にでも
きっちりと形を整えて
ぴたりと会心の笑みを浮かべるもの

海が聞こえる堤防の内側
葉の香りが満ちあふれる上り道
立ち止まって目をつぶり
今度こそと開くもう一度

普通の一歩では届かない階段
ふんわりと浮ぶ気球からの俯瞰
たどりつきさえすれば
てのひらに浮ぶ夢の暗号

ずっとさがしていた
たったひとつのピースを

グッドラック
いつまでたっても脳天気なお人よし
うろうろと時間を使って
みんなの笑いを途中で止める
まだ駆け出しのアルルカン

ほら水鏡に映った姿を見てごらん
輪郭のまわりに広がるのは
空の色をした描点ひとつないカンヴァス
確かめたたったひとつのピースが浮ぶ

そうさ最後の穴埋めではない
いまがはじまりのひとつめのピース
すべてはこれからつながってゆく
君という名のジグソーパズル
はじめのひとつが大切なんだ








1月の詩 君のジグソーパズル

1月の詩 君のジグソーパズル

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