***  6月の詩  ***

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 あめのつぼみがおちてくる


あめのつぼみがおちてくる
あめのつぼみがおちてくる
ひかりのつぼみがおちてくる
じめんでいっしゅんひらくはな
ひらいてちってとけるはな
それまでつぼみでおちてくる
けっしてひらかずおちてくる

はずなのに

だれかがひらいたかさのはな
ふいにひらいたかさのはな
あめのつぼみはおどろいて
そのみをぱっとひらききり
まだまだじめんにとどかない
それでもぱっとひらききり
とまどいうしないとけてゆく

まだひらかぬつぼみのともを
めのかたすみにだいたまま
はじけてひゅんとさけびあげ
すんだちのりのさけびあげ
いざなうことなくきえてゆく

あめのつぼみがおちてくる
あめのつぼみがおちてくる
あとからあとからおちてくる
おもいをとげずにちってゆく
そんななかまもしらないで
ほんとはどこかでしっていて
それでもつぼみはおちてくる

さいごにふれるいっしゅんに
じぶんのはなをさかすのが
ただしめいとこころえて
あめのつぼみがおちてくる
みらいえいごうおちてくる
こえなきこえがおちてくる
すんだみたまがおちてくる









6月の詩 あめのつぼみがおちてくる

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