***  3月の詩  ***

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 ひな


そこにいるのは だれ
ひっそりとたたずむのは なに

   わたしは ずっと いる

あかるいひるひなかの へや
れいめいでも たそがれどきでも
まして ゆめうつつ でもない

   あなたは ずっと みていた

すてられたふるさとが つづく
こきゅうより すんだいのり
ことばは おととは かぎらない

   わたしは つつまれている

すわることで はかる きょり
みすえることで とおのく かぎ
まっすぐという きょぎの じく

   あなたは ふれようとしない

てをさしのべたなら どうする
つきはなしたのなら きえるか
つづらおりの ときが すぎ

   わたしは めいめつしない

なにも かわりはしない
ずっと とまったままで
あしたを こおらせたのは いつ

   あなたは なにも みない

そこにいるのは だれ
ひっそりとたたずむのは なに
まつことだけが ちんもく

   わたしは ずっと いる









3月の詩 ひな

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