いまの
わたし自身が
先頭です
わたしという
生きている軌跡の
先頭です
ここまでずっと
歩きつづけて
止まりそうになっても
歩きつづけて
この足のつま先が
まごうことなき
先頭です
風のように現れた
まぶしい朝陽の影のように
ふるさとに似た
おおきな夕陽の影のように
曇りの日の
薄くやわらかな影のように
月明かりの
ひんやりとした影のように
生まれた日から
長く長く
いまのここまで
のびつづけた銀の道
出発点から
ただひとり
どんなに道が悪くても
代わることのない先頭です
また一歩踏み出します
先頭だから
わたしの前に進みます
つつむ光が照らすかぎり
