***  7月の詩  ***

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 ホタルブクロ


ホタルブクロになにいれよう
ホタルブクロになにいれよう
あさのつゆにしっとりぬれた
うつむくうなじになにいれよう

あさがたみたゆめひとつだけ
おぼえているゆめひとつだけ
はなしてしまうときえるから
おいてきぼりはきらわれて

ことりのさえずりみちびかれ
おぐらいきのしたくさむらに
ぬれそぼってまちわびる
ホタルブクロにあずけよう

ホタルブクロになにいれよう
ホタルブクロになにいれよう
それはしぐなるたからもの
すてるにしのびぬおくりもの

もうあうことのないあのひとに
なまえもわすれたかのひとに
ふるいしゃしんもいろあせて
たちのぼるにおいただよわせ

かぜのひかりにさそわれて
くずれたいしのだんのよこ
ためいきかたるみつのした
ホタルブクロにあずけよう









7月の詩 ホタルブクロ

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