***  9月の詩  ***

戻る


 仮面舞踏会


仮面をはずせ
仮面をはずせ
わたしを踊るためならば
嘘を固めた仮面はいらない

いつもは素顔のふりをして
顔という名の仮面をかぶる
あなたの思う通りにして
大きくうなずくふりをして

ずっと仮面をかぶっていたら
かぶったことを忘れてた
いったいなにがわたしの素顔
仮面の顔とわからない

それでもようやく仮面に気づき
さあいざ仮面を脱ごうとしたら
仮面がくっつきはずれない
どこまで仮面かわからない

それでもわたしを踊るには
さあ仮面を削り取れ
汚れた皮膚ごといっきにはずし
わたしの踊りをとりもどせ

仮面をはずせ
仮面をはずせ
わたしを踊るためならば
わたしの真の顔がいる









9月の詩 仮面舞踏会

Copyright© 2021 yumegoro (shiawase no kijun)