生まれたところ 入り口は出口 のぞきこんでいるそこに入ると どこへ続くのだろう 出口は入り口 ほんとうは忘れているだけで さっき出てきたばかりなのかも 数えきれないほどの道がある だだっ広い踏み跡もない大地で どこへゆこうか迷ってしまう 小さな穴があったなら 自分がもぐりこめる穴があったなら 導かれるようにいってみたくなる 秋のまんなかで風が生まれる 秋のまんなかで光が生まれる 自分はどこで生まれたのだろう 入り口と出口 いくつもくぐり続けて からだはぼろぼろになってしまった 出口と入り口 数えきれないほど躊躇して こころもぼろぼろになってしまった でも秋のまんなかは澄みきっている いのちはきっと 秋のまんなかで生まれたのだろう |
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