***  10月の詩  ***

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 いつも


ゆれている
とどまることなく
ふるえている
じっとしているつもりでも

かぜがふいてきて
わたしはうまれた
あらしのかぜだったのか
ここちよいびふうだったのか

ゆれながら
わたしはふえていった
やさしいことばのなかで
つつまれたさとのなかで

ゆれつづけている
あのひからずっと
ひとときもとどまることなく
ひとときもあらがうことなく

ゆれをなくせば
まよいはなくなっただろうか
だれかをきずつけることも
なくこともなかっただろうか

ゆれているからこそ
いまのわたしがある
そのときまでのわたしがある
とまることはけっしてない









10月の詩 いつも

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