***  12月の詩  ***

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 さざんか


いつでも
あなたが好き
思い出すたび
そこにいるから

変わらない
あなたの姿は
花びら一枚一枚
瑞々しいてのひら

初冠雪の山おろしは
涙のように冷たい
光を背中に乗せた
陽気な海風が懐かしい

あなたにそっと
祈るように触れて
あなたにそっと
許すように触れられて

忘れられないのは
ふいに認めあった日々
花びらがひらいた日々
重ねる滴のひめごと

過去は変わってゆく
新しい幕が上がって
ひかりを抱きしめながら
ほほえむことから









12月の詩 さざんか

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