***  1月の詩  ***

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 てっぺん


樹のてっぺんに残るもの
陽に輝き惑星とともに公転するもの
あの軸は呼吸
宇宙の息と寸分も違わない周期

視界は成層圏のようにクリア
横切るのは鳥の羽と憧れの羽
わたしの軸を合わせてみても
めまいの風しか起こらない

こんなに気持ちのいい基準に
わたしの基準も目を覚ます
たとえそれが単調で
果てしない海原だとしても

迷いはどこからでも湧いてくる
悲しみはいつまでも褪せはしない
けれど立ち止まることはしない
どうしたってやり直せはしない

てっぺんはすべての起点で
すべての終点につながってゆく
ただひとつの例外もない
ただひとつの後悔もない

てっぺんにとどまれ
いのちの起点から終点を目指せ
飛べなくても進むのを諦めるな
わたしだけの動力があるのだから









1月の詩 てっぺん

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