***  2月の詩  ***

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 ひらく


ふっと目が覚めた
開いていた
わたしは蕾だったのか

ふっと暖かかった
咲いていた
わたしは夢だったのか

声が聞こえる
鋭い鳴き声
大きな翼がかすめてゆく

拍が聞こえる
ときめきの揺れ
小さな掌が立ち止まる

降りてはゆけない
飛ぶこともできない
誰かとちぎらない限り

この星は止まらない
だからわたしはうまれ
だからわたしはかえる

満ちているものは
包まれているものは
わたしだけじゃない

夢を見ることもないけど
夢を伝えることはできる









2月の詩 ひらく

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