***  11月の詩  ***

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 あ、海


あ、海
あなたの声が弾む

建物と建物の
小さなすき間から
急に見えた海が
あなたの中から声を呼ぶ

さっきまで
ずっと続いた海岸線は
見つめるだけだったのに

あ、海
あなたの声の後の沈黙

瞳に
水が流れこんで
光が流れこんで
海のように膨らんでゆく

またみつけるだろうか
あなただけの輝く海を
またきけるだろうか
あなたからの呼び声が

あ、海
だれかの声が重なる
海の彼方の水平線から
風の背に乗って
微笑みが届けられる









11月の詩 あ、海

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